済生会和歌山病院

■外科

科の特徴スタッフ紹介対応疾患実績

●対応疾患

【胃癌】
内視鏡などの技術の発達により胃癌は全体の半数が早期発見されるようになりましたが、大半の胃癌においては現在でも外科療法が最も有効な治療手段となっています。胃癌の外科療法は、病巣を含めた胃を周辺のリンパ節とともに切除し、再度食べ物の通り道をつくり直すという手術をおこないます。病気の根治性を第一に考えながらも、術後の患者さんの生活の質も考慮して手術をおこなっております。できるかぎり胃の機能を温存するよう部分切除を考えていますが必要なときは胃全摘出術も行います。当科では全摘出しても術後特に問題なく経過しております。

【大腸癌】
大腸の病気は主に外科治療が必要なものとしてがんやポリープがあります。
大腸がんは、初めの症状として便に血が混じったり、便秘があったり、腹痛などがあります。また、集団検診で便潜血が陽性とされた方は大腸の検査が必要です。痔だと思っている患者さんの中に、受診してみると大腸がんや大腸ポリープが見つかることも決して少なくありません。
これらの病気の発見のためには、大腸内視鏡検査は重要な検査であり、診断だけでなく治療面でも力を発揮します。大腸癌の主な治療は開腹による腸切除ですが、早期の大腸がんや大腸ポリープでは、大きさや組織の種類によっては、内視鏡による切除だけで根治が得られる場合もあり、当院では消化器科と連携を密にとり治療法を選択しております。

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【胆のう結石・胆管結石】
主に脂肪を分解するために肝臓で胆汁という液がつくられ胆管という管を通り、十二指腸に排泄されます。胆のうは胆汁を濃縮して貯蔵しておく場所です。胆のう内に石ができた場合に胆石症とよばれ、胆管に内に石がある場合を胆管結石症といいます。胆石という病気はよく聞く病気で放っておいてもいいという印象があるかもしれませんが、放置しておくとひどい炎症がおこったり、胆管という管に石が落ち込みつまることで最悪、命にかかわる場合があります。
当科ではひどい炎症のない胆のう結石の場合にはおなかを大きくあけずに4箇所の1cm程度の傷から行う腹腔鏡下胆のう摘出術をおこなっております。術後の回復は非常に早く体に優しい術式ですが、安全にできないと考えた場合は従来どおりの確実な手術法を選択します。

【乳腺の病気】
他の疾患と同様に、乳腺も悪性のものと良性のものがあります。ここでは悪性疾患である乳癌について簡単にご説明します。
症状は、しこり・圧痛・血性乳汁・皮膚の変化・乳頭部分のただれや発赤等、身体の表面からわかることが多いため、自己検診により、御自身で発見され外科を受診される方が多いです。
乳癌の治療法は手術・放射線照射・化学療法・内分泌療法がありますが、その他特殊な治療法としてラジオ波を使ったものもあります。 当科では基本的に日本乳癌学会のガイドラインに則った方法を選択することにしていますが、乳癌に対する治療法は日々進歩している分野ですので、患者さんにはいろいろな選択枝を提示して、その人その人の要望と病期に適した治療を行うことにしています。

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【肺癌】
肺は右が3つ、左が2つの肺葉(はいよう)という部分にわかれております。
肺癌ではおもに気管支鏡という内視鏡を用い診断し、CTなどと組み合わせて病気の進み具合を判断します。肺癌の治療法として主なものに手術、抗癌剤治療、放射線治療があります。治療成績はやはり手術がもっともすぐれていますが、肺癌は発見された時点で手術できないところまで進行していることが多々あります。われわれはその人の肺癌の種類、進行具合、元気さなどを考え治療法を選択しております。
肺癌と診断したときに手術で切除する部位は、原則として一つの肺葉とリンパ節です。肺癌の場所によっては、片肺を全部切除しなくてはなりません。また、肺癌が小さいときや、体力や肺機能に問題のあるときは、縮小範囲の切除を選択します。肺癌の手術は背中からわきにかけて大きく皮膚を切開して病変に達して行う開胸手術が基本ですが、最近になり肺癌の手術後の追加治療としての抗癌剤治療が有効であるとの報告があり当科でも積極的におこなっております。

【気胸】
気胸(ききょう)とは肺から空気がもれて、胸腔にたまっている状態をいいます。空気が漏れてたまっても、胸は肋骨を含む胸郭があるために風船のように外側に膨らむことはできません。その代わり、肺が空気に押されて小さくなります。つまり、肺から空気がもれて、肺が小さくなった状況が気胸なのです。気胸(ききょう)の症状はせき、胸痛、呼吸困難です。空気が大量に漏れると、肺がしぼみ、さらに心臓を圧迫してショックになることがあります。また、同時に左右肺の気胸を起こすと大変です。気胸の検査には、胸部エックス線検査が行われます。また、ブラ(袋)や他の気胸の原因をみるために、胸部CT検査を行います。気胸の程度が軽症で症状がなければ、できれば入院の上でどきどき胸部エックス線検査を行って経過観察します。このときは安静にして穴のふさがるのを待つのです。
気胸の程度が中等症や重度のときは、入院して胸に管を入れて、管の反対側を箱に取り付けます。この箱は、あふれ出た空気を外に排出しますが、外から空気が逆流しない仕組みになっています。管を入れたままにしておき、空気があふれなくなったら管を抜きます。
しかし、胸に管をいれた後も空気もれが長く続く場合があり、その場合は手術か胸膜癒着術(胸の管に特殊な薬剤いれ肺と胸の壁をくっつける方法)を行う必要があります。 特に以下の場合は手術を強くすすめております。
1)胸部CTにて明らかにブラのある場合
2)両側肺にブラある場合
3)再発の場合
4)空気もれがひどくなかなか止まらない場合
手術はブラの大きさなどより胸腔鏡、開胸、小開胸などを選択し、ブラといわれる部分を切除します。

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【鼠径(そけい)ヘルニア】
俗に脱腸といわれている病気です。
本来、お腹には強い筋肉(筋膜)が張っているため、お腹の中の臓器が出てくることはありません。ところが、年齢とともに筋肉が弱くなったりその他の原因で、鼡径部からお腹の中の臓器が皮膚の下にでてくることがあります。これを鼠径ヘルニアといいます。立った時やお腹に力を入れた時、鼡径部の皮膚の下に臓器が出てきて柔らかい膨らみができます。臓器が脱出する時には、痛みや不快感を伴う場合もあります。通常、指で押さえたり横になるだけで臓器がお腹の中に戻り、膨らみは消失します。ところが、脱出した臓器がお腹の中に戻らなくなり、膨らみが硬くなり痛くなったり熱が出ることがあります。この場合、脱出している臓器が腐ったり腹膜炎になることがあるため緊急で手術が必要になります。このため、当科では鼡径ヘルニアになったら嵌頓をおこす前に早めに手術を行なうのを勧めております。
手術はその穴にポリエステル製のメッシュでふさぐ(mesh-plug法)方法を主に用いております。


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